M病院にて母のMRI検査実施。先月実施したCTによる血流検査の結果も同時に診断された。
母にできるだけ会いたくないため、病院にて待ち合わせ。
早速母から父のつけている尿ストーマの講義が始まる。それがどれだけ複雑なものかを実感させる目的か。
帰りに実家に寄り、ストーマの写真を見ていけと言われたが断る。母とはできるだけ接触したくない。母がこれだけストーマにこだわるのは父の心配をしているように思われる。が、ホーム拒否の意思表示とも取れる。
医者での待ち時間はできれば避けたかった。
母が私を混乱させる事を言うに違いないからだ。
お約束どおり、それは始まった。
「あの老人ホーム、みなさんいらしゃるのにシーンとしてて」
「お母さんは、買い物に行って、パン屋さんとかでお話するのが好きなの」
かと思えば、
「あの老人ホームの部屋にお父さんの冷蔵庫がいいかなって思ったけど、冷凍庫がないから買わなきゃいけないかね」と現実的に入所を妥協したような発言もしていた。
MRIを撮り、診察。
結果は、CTの解析でレビー小体型認知症であった。
物理的に脳が損傷していたのだ。
予想していたので衝撃はなかった。
精神的に不安定になり錯乱した状態になったり、環境が安定すると一時的にもとに戻ったりと変動の波があるらしい。まさに母の状態と一致する。薬は抑肝散があっているらしい。「僕でも抑肝散出しますよ」と医師は言っていた。
錯乱状態の話をすると母は「あれは本当に泥棒が居たの」と始まった。どうやらあの2ヶ月の妄想の日々を彼女は反省するつもりはないらしい。医師はよくあることと認識したようだ。
薬を飲めという我々に対し、母は抵抗した。結果、一ヶ月後までに家族で話し合って、薬を飲むか飲まないか決めてほしいということになった。
あの恐怖の2ヶ月がまた再発するのかと思うと眼の前が真っ暗になる。