父が老健に入っている間はよかった。また、母が一人暮らしをしている間もよかった。
老健に入ったのはケアマネの進言で母が動いたのであり、私が入れたのではない。母の一人暮らしも、流れでそうなっただけだ。だから、私は責任を感じなかった。
しかし、今は違う。様々な理由があって、消去法で選んだホームではあるが、私が選んで両親を入れたのだ。飯がまずい、隣の人が怖い、騒音がする、居心地が悪い・・・全部私の責任である。そうでないと言ってくれる人もいるかと思うが、私は責任を感じる。
そして、老人ホームは自由に外出が出来ない。彼らの暮らしを全部把握できてしまうのだ。把握していないといけないのだ。これは怖いことだ。人間二人の暮らしの采配の全権を私が持っていることになる。金も含めてだ。去年の今頃は親が家で何をしているか、誰とあっているかなんて全然知らなかったし、資産もベールに包まれていた。それが今は・・・
母を散歩させることや、彼らが買うもの。いちいち付き合わなくては、管理しなくてはならないのだ。もう、怖くてしょうがない。
